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企業財団について
2014年05月26日

財団法人のうち、企業又は企業オーナーが個人の財産を出損することで設立されるものを “企業財団”と呼びます。(例:トヨタ財団、サントリー文化財団)

 

企業財団の設立目的としては、以下の二つが考えられます

社会貢献のため

資産防衛、その他の財務戦略のため

 

大方の企業は①と②の両方を目的として企業財団を設立します。
もちろん、絶対的建前としての目的は①の社会貢献です。

今日では日本でもCSR(企業の社会的責任)がいよいよ注目を集めるようになり、企業による社会貢献(フィランソロピー)の機運が高まりつつあります。ひたすら本業に打ち込んで利益を追求するだけが企業活動ではなくなりつつあるのです。

もちろん、企業が社会貢献を行うことは義務ではありませんが、世界の常識に照らしてみれば、やはり押さえるべきポイントの一つと言えるでしょう。日本におけるフィランソロピーの現状は全般として遅々としておりますが、一流企業の多くは公益財団法人を設立し、社会貢献に注力しています。

 

また、企業財団は以下の魅力的なメリットを生み出します

 

◆自社株式を企業財団に移動することで、安定株主対策・事業承継対策・相続対策となる

企業財団は、上場・非上場にかかわらず、株式の50%まで所有することができます

会社の株式(50%まで)を企業財団に移動してしまえば、その株式は法律上容易には処分できなくなりますので、敵対的買収などによって会社の実権を握られる心配がなくなります。

また、株式を相続させたい場合でも、企業財団を経由すれば相続税が非課税の上、株式が複数の相続人に散逸することもありませんので、事業を子息に継がせる際などに役立ちます。

*議決権のない優先株は100%所有可能。

*非上場の場合は10年物の国債と同様の配当が条件。

*議決権は維持される。

*財団名義の株の配当は非課税。

*株の売買収益は非課税

*特許、著作権の寄附も可能。そこから得る収入も非課税